大人の矯正歯科
矯正歯科について

現在の矯正歯科の治療技術は進歩しており、成人の方でも無理なく矯正治療を行えるようになっています。確かに、お子さんの方が成長期にあるためスムーズに治療を行うことができますが、成長期以降の成人の方でも、多少時間はかかるものの、歯並びや噛み合わせのお悩みを解決することは可能です。矯正の大きな目的には、見た目のコンプレックスの解消がありますが、そのほかにも、きれいな歯並びになることで、歯みがきがしやすくなり、むし歯や歯周病の予防につながります。また、噛み合わせが整うことで、筋肉や顎関節、歯周組織に余計な負担をかけずにすみ、全身の健康にもつながります。
事前の問診とカウンセリングにて、ご要望を伺い、種々ある矯正法のメリット・デメリットをお伝えしたうえで、患者さん一人ひとりに適した治療法をご提案いたします。お気軽にご相談ください。
健康的で美しい口元になって、明るい笑顔で毎日を過ごしましょう!
ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは
ワイヤー矯正は歯列矯正の中で最も広く行われている治療法で、叢生(乱ぐい歯)、出っ歯(上顎前突)、受け口(下顎前突)など、幅広い歯並びのお悩みに対応することが可能です。歯の表面にブラケットと呼ばれる固定装置を接着し、そこに通した金属のワイヤーの力を利用して数ミリ単位で確実に歯を動かすことができます。矯正の治療法の中には症例が限定されるものもありますが、ワイヤー矯正は、ほとんどの不正咬合に適応可能です。ワイヤーやブラケットなどの装置が目立つという見た目の問題がありますが、最近では透明で目立たないものや歯に近い色の素材の装置が揃っていますので、ご希望に合わせて選択していただけます。
ワイヤー矯正は、歯列の矯正法として歴史が長く、治療ノウハウが広く行き渡っています。確実性が高いため治療期間が短く、治療費を抑えることができます。
表側矯正のメリット/デメリット

表側矯正は、矯正装置を歯の表面(唇・頬側)に取り付ける一般的な矯正です。歯面に接着するブラケットと、様々な種類のワイヤーによって3次元的な歯の移動が可能です。ほぼ全ての症例で、非常に細かい歯のコントロールが可能なため良好な治療結果が得られます。矯正治療の長い歴史の中で技術が進歩し、治療実績も数多く存在しています。知名度も高く、信頼性のある治療法といえます。
一般的に使用する金属性のブラケットをメタルブラケットと呼び、セラミックやプラスチック製で目立ちにくいものを審美ブラケットと呼びます。見た目が気になる方や金属アレルギーが不安な方には、審美ブラケットで治療を受けていただくことが可能です。
メリット
- 治療手技が確立されており、基本的にどのような歯並びにも適応できる
- 他の矯正治療法に比べて症例・実績が豊富
- 歯の表側(唇・頬側)に装置を付けるため、舌に触れることなく発音に影響しにくい。違和感も少ない
- 繊細なコントロールで3次元的に歯の移動ができる
- 表から装置が見えるためブラッシングなどケアがしやすい (装置に付着した汚れがわかりやすい)
- 固定式で脱着の煩わしさが無い
- 装置の選択肢がある
- 裏側矯正やマウスピース矯正に比べ費用を抑えることができる
デメリット
- 表側に装着する金属性の装置(メタルブラケット)が目立ちやすい
- 装置の影響で口元に厚みが出る
- 装置に食べかすなどが引っかかりやすい
- 金属性の装置は金属アレルギーを起こすことがある
- 装置が擦れて口内炎ができることがある
- 取り外せないため、むし歯予防に適切なケアが必要になる
- 目立ちにくい審美ブラケットはやや高額になる
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは

ビーンズ歯科のマウスピース矯正はインビザラインを使用しています。
インビザラインは、アメリカのアラインテクノロジー社が開発した矯正装置です。このシステムを使用することにより、歯並びを矯正することができます。治療の流れとしては、まず患者様の口腔内を3Dスキャンします。このデータをもとに、患者様の歯並びをどのように矯正していくのかを決めていきます。
使用するマウスピースは約1ヵ月ほどで届けられ、マウスピースを装着します。その後、マウスピースを段階的に変えていき、約1年~3年で矯正治療が完了します。
マウスピース矯正のメリット・デメリット(注意点)
メリット

- 目立たない矯正装置
マウスピース矯正の最大のメリットは、歯に装着する矯正装置が目立たないことです。薄く透明なプラスチック製のマウスピースで、装着していることがほとんどわかりません。治療中の見た目が気になる方や人と接する機会の多い方などにおすすめです。 - 食事や歯みがき時に取り外しが可能
ご自身で取り外しが可能なため、普段通りに食事や歯みがきができます。歯自体に直接装着するワイヤー矯正と違って食べたいものを我慢する必要はありませんし、歯みがきが大変になることもなく、むし歯や歯周病のリスクを高めません。 - 金属アレルギーの心配もなく、お口にやさしい
マウスピース型装置は金属を使用せず、段階的に新しいものに交換し、徐々に歯を動かしながら歯並びを整えていきます。そのため、従来の矯正方法と比べて痛みが少なく、金属アレルギーや口内の粘膜などを傷つけてしまう心配がありません。歯に固定された矯正装置が離脱するといったトラブルがないこともメリットです。 - 治療結果や治療期間が予測できる
治療前に、ご自身の歯がどのように移動していき、最終的にどのようなイメージになるのかをコンピューター上の3Dシミュレーションでご覧いただけます。また、これまでの膨大な治療データから歯の動くパターンと治療期間を高精度に予測することが可能です。
デメリット
- 正しい装着方法で1日20時間以上使用しないと、目標とする治療結果が得られないことがあります。この点は自己管理によって十分注意していただく必要があります。
- マウスピース型装置の紛失により治療が中断するリスクがあります。
- 歯並びによっては、マウスピース型装置で治療が難しいことがあります。
- お口の状態によっては、マウスピース型装置に加え、補助矯正装置が必要になることがあります。
- 機能性や審美性を重視する治療のため自費診療(保険適用外)となり、保険診療よりも高額になります。
こどもの矯正歯科
小児矯正とは

小児矯正は乳歯から始める矯正治療のことで、主に3歳から12歳までの子どもの時期に行います。矯正治療は大人になってからでも可能ですが、乳歯の時期から始めることで、永久歯に生え変わってからでは得られないたくさんのメリットが得られます。その理由は、大人は顎骨(がっこつ)の成長が終わっているため歯を動かすだけの矯正になりますが、子どもの場合、成長段階にあるため、顎(あご)の成長をコントロールしながら矯正を行うことができるからです。たとえば「出っ歯」であれば、下顎を前に成長させたり、もしくは上顎の成長を抑制したりすることができます。「受け口」であれば下顎の成長を抑制したり、上顎の成長を促進させたりすることが可能です。矯正に成長が利用できると前後的な不調和がなくなり、それによって、抜歯をせずに矯正ができる可能性が高くなります。これが最大のメリットといえます。また、歯が異常な方向から生えてくると、歯並びに影響を及ぼし、顎が歪んでしまうことがありますが、早期に顎の歪みを発見できれば、悪い歯並びを治すことによって、その歪みを改善することができます。
矯正治療は、永久歯が生えそろう12歳頃を境目として、1期と2期の治療に分けられます。2期治療は大人の矯正と同じですが、小児期特有の1期治療では歯の移動だけでなく、顎の発達も視野に入れて土台からしっかり整えることで、最小限の負担で最大限の効果が期待できます。お子さんの出っ歯、受け口、かみ合わせなど、些細なことでも気になる点がありましたらお気軽にご相談ください。
小児矯正のメリットについて
メリット
- 抜歯をせずに矯正ができる可能性が高まります
大人になってからの叢生などの矯正治療では、歯をきれいに並べるスペースを確保するために抜歯が必要となるケースがほとんどです。小児矯正では、顎の筋肉や骨格の成長をある程度コントロールできるため、抜歯をせずに矯正治療ができる可能性が高くなります。 - 上下の顎のバランスや歯並びが整い、見た目が良くなります
上下の顎の成長をコントロールすることで、本来あるべき理想的な位置に歯を誘導することができます。結果として、上下の顎のバランスや歯並びが整い、見た目もより良くなります。お子さんの歯に関するコンプレックスも解消します。 - 歯がスムーズに移動します
成長段階にある子どものうちは、骨が軟らかく、大人と比較して歯がスムーズに動きます。そのため、歯が動く際の痛みも出現しにくくなります。 - むし歯や歯肉炎の予防につながります
歯並びが悪いと歯ブラシが届きにくい部位ができやすく、そこに食べかすなどの汚れがたまり、むし歯や歯肉炎のリスクを高めてしまいます。歯並びを整えることで、歯みがきがしやすくなるうえ、お口の自浄作用が働きやすくなり口内の病気の予防につながります。 - 簡単な装置で矯正が可能です
小児矯正では、大人の矯正で用いるワイヤー矯正のような歯に1本1本装着する装置は使用せず、簡単な装置で治療が可能です。また、放置すると骨格に異常が出てきてしまうようなケースでは、大人になってからの矯正では、顎骨切除などの手術が伴うことがあります。子どものうちに矯正治療を開始することで、そのような手術の可能性を低く抑えることができます。
小児矯正の治療内容
- 癖や習慣の改善と筋機能の訓練
小児矯正では、歯並びや顎の成長に悪影響を与える癖や姿勢、食習慣などの改善も行います。また、口周囲の筋肉の訓練を行うことで、筋肉や骨格の健全な発育を促します。この筋機能の訓練は、矯正治療が終わった後の「後戻り」を防ぐ効果も期待できます。 - 装置を使っての矯正治療
歯並び、かみ合わせ、骨格の状態を細かくチェックし、お子さんに合わせた装置を用いて矯正治療を行います。小児矯正の矯正装置には、大きく分けて「可撤式矯正装置(取り外し式装置)」、「固定式矯正装置」、「顎外固定装置」があります。
当院で使用しているお子様の矯正装置
床拡大装置(床矯正装置)
総入れ歯のような床(しょう:顎に密着する部分)を固定源にして、少しずつ歯を動かしたり顎を拡大したりすることで、歯並びやかみ合わせを整えていきます。装置中央にあるネジを回すことによって顎の横幅が広がります。歯の生え変わりの時期は、土台の顎の骨を拡大しやすく、将来の歯のでこぼこも予防できる可能性が高い装置です。
プレオルソ

舌と唇のバランスが悪く、受け口になってしまった3〜5歳のお子さんに使用します。マウスピース型の装置を就寝時に着用していただき、舌圧と口唇圧のバランスを整えます。
混合歯列期向けマウスピース型矯正装置(インビザライン・ファースト)

インビザラインファーストは、乳歯から永久歯への生え変わり時期に行うマウスピース矯正の一種です。お子さまの口腔内を撮影したうえで、透明で目立ちにくいマウスピースを作製します。これを装着し、1〜2週間ごとに交換して歯並びを矯正していきます。治療期間は、お子さまによっても異なりますが、概ね12〜18か月です。
メリット
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見えない・目立たない心身の成長過程にあるお子さまにとって、不正歯列とそのコンプレックスの解消に際して見えない・目立たないことは治療への抵抗感を少なくしてくれるメリットがあります。
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治療中心ではなくライフスタイル中心マウスピース矯正では通院回数は1.5か月〜2か月に1度程度ですので習い事へ通ったり、お友達と遊んだりとお子さまのライフスタイルに合わせた治療が可能です。
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治療中のケガのリスク低減ブラケットとは違いマウスピースですので、学校の体育やスポーツ、遊んでいる際に転んでしまったり、球技の際の接触などでお口の中を切ってしまうといったことのリスクが少ない。